副業・兼業支援補助金
こんにちは、会計士の岡内です。
6月も終わりに近づき、そろそろ夏が始まろうとしています。今年も熱中症には注意して過ごさないといけませんね。
さて、今回は少し変わった補助金について書きたいと思います。
副業・兼業支援補助金とは
副業・兼業支援補助金とは、企業等による副業・兼業の人材の送り出し・受け入れを支援するために出される補助金です。
具体的には、以下の2つになります。
- 送り出しタイプ:副業・兼業をさせるために自社の従業員を送り出す事業者が、就業規則を社労士に依頼して改訂するなどの諸経費を補助。
- 受け入れタイプ:人材紹介業を介して副業・兼業したい人を受け入れる際に支払う紹介成約料などの諸経費を補助。
要するに、人が余っている企業が外に人を出したいというニーズと、副業・兼業している人を受け入れてノウハウ等を吸収したいというニーズに対して補助金を出すということだと理解しています。
想定される利用ケースが魅力的でない
この補助金を見て、最初に思い浮かぶのは、『人手不足解消のためにヒマしている同業他社から一時的に従業員を雇い入れよう』ということだと思います。しかしこの補助金は、受け入れる人材の給与に対する補助はありません。当然、送り出し側に対する謝金や手数料といったものも補助対象外です。補助対象は概ね人材紹介業の紹介手数料くらいです。そもそも、自社の既存事業の人材不足解消に対する人材の受け入れは公募要件を満たしません。
そのため、受け入れ側からすると、純粋に新しい市場の開拓や技術・ノウハウを吸収するために人材を受け入れる所が利用するくらいでしょうか。
逆に送り出し側は、人手不足が叫ばれる昨今、人を余らせている事業者か、クビにしたくても出来ない人材をなんとか外に出したい事業者かの二者択一な気がします。
前者はそもそも産業的に苦しい市場に属する事業者かと思いますので、その産業のスキルやノウハウが欲しいといったニーズは少ないと思います。受け入れ側の要件が、その人が持っているスキルや技術が活かせることなので。
後者に関しては、ある程度メリットがあるように思います。受け入れ側からすると、その人がどういう人か、そこまで分からないからです。でも、ある程度の業界のスキルやノウハウは持っていると思いますので、それなりに価値はあるのでしょう。
副業・兼業の推進に乗ったバラマキ?
個人的には、この結論に行き着いてしまいました。だって使える感じがしないので・・・
どうやら二次公募が今後予定されていそうな雰囲気が公式サイトで出ていますが、日程は未定です。
利用を希望される方は、こま目にチェックされてはいかがでしょうか?