こんにちは、会計士の岡内です。

所得税の確定申告も終わり、多くの個人事業主の方もホッとしている頃合いではないでしょうか。

さて、年度末を迎えますが、新年度の４月１日より、交際費等の損金不算入制度が変更となります。

報道でもそれなりに流れていたので、ご存じの方も多いのではないでしょうか。

交際費等の範囲から除外される飲食費の金額基準が変更へ

従来、接待交際費としてその範囲から除外されるものに、1人あたり5,000円以下の飲食費というものがありました。

デフレ真っ最中の頃であれば、5,000円あればそれなりに接待交際で飲食は出来ていました。しかし、近年の物価高において、5,000円ではまともな飲食も難しくなってきています。また、景気を良くするために、事業者に街中でお金をたくさん使ってもらおうという事情もありました。

そこで、今回、この1人あたりの上限額が5,000円から10,000円に増額されました。

税込経理と税抜経理で基準額は異なる

この交際費の範囲からの除かれる金額10,000円ですが、これは税込経理か税抜経理かで異なります。

税込経理であれば税込10,000円、税抜経理であれば税別10,000円になります。

税込経理をしている事業者においては、少し損した気分になりますね。

適用は2024年4月1日から

新しい金額の適用は、今年の4月1日からです。事業年度は特に関係ありません。

前回の改正は事業年度で行われていましたが、今回はそれが無いので簡単ですね。

新年度以降、飲み会等が賑やかになり、日本の景気も良くなればいいなと思います。