こんにちは、会計士の岡内です。

確定申告の季節も終わり、ようやく平和な時間が訪れました。

とはいえ、１月決算法人の申告もあったりするので、そこまで平和でもありませんが・・・

令和５年４月１日から先端設備等導入計画が変更へ

さて、令和５年の税制改正により、従来の固定資産税の減免措置が変更されることになりました。

具体的には以下のようになります。

パッと見で分かるように、単純に増税になります。

唯一、従業員に1.5％の賃上げ表明をすればほんの少し、従前より減免になる程度です。

ただし、従業員へ賃上げを表明してしまうと、その後賃上げしなかった時にトラブルに発展します。そのため、従業員への表明はある程度限られると思われます。当然ですが、表明したと嘘をついて虚偽の申請をすることは認められません。それこそトラブルになります。

３月３１日までに取得の場合は旧制度

改正後の制度は、令和５年４月１日以降に取得する機械装置等が対象になっています。そのため、３月３１日までに取得する分については旧制度ということになります。旧制度での申請受付は、多分どの役所も終わっている頃だと思いますので、今からの新規申請は難しいでしょう。そもそも、先端設備等導入計画は設備の取得前に事前に申請して認定を受けるという制度です。役所へ問い合わせをして、超特急で処理してくれるならなんとかなるかもしれませんが・・・

４月１日以降取得分の申請はまだ？

弊所の近隣自治体のホームページ検索や担当者へのヒアリングをいくつか実施した結果では、４月１日以降の制度について、申請書の様式をまだどこも出していませんでした。

そのため、４月上旬に設備を取得予定の場合、制度の申請受付から認定までに設備が納品されてしまう可能性があります。こうなると、設備取得前に認定を受けなければ減免は受けられないという仕組み上、困ったことになってしまいます。

この点については、各自治体で事前に問い合わせをして対応を決めた方が良いでしょう。各自治体の担当者ベースの話しになりますが、そういったケースは、事前に問い合わせをして欲しいと仰っていました。また、事情が許すのであれば、機械商社に納品日を少し遅らせて貰うという方法もあります。

何事もお早めに！

経営力向上計画の法人税の控除や即時償却は設備の取得後でもなんとか申請に間に合うのですが、先端設備等導入計画の固定資産税の減免は取得前に認定を受けている必要があります。

そのため、設備投資の計画があるのであれば、早めに会計事務所へ相談してください。みすみす数十万円～数百万円という利益を逃すことになりかねません。

大きな金額が動く時は、必ず早めに相談するようにしましょう。