コロナショックでの経済対策は?
こんにちは。会計士の岡内です。
先月末、補正予算が可決・成立したのでこれから政府は経済対策を本格化させます。
今回はそれについて、いくつかの補助金等を紹介したいと思います。
固定資産税・都市計画税の減免
2020年2月~10月までの任意の連続する3月の期間の事業収入が前年同期間と比べて30%以上減少している場合、減免申請が可能となります。
対象は2021年に課税される事業用家屋(工場など)や機械装置などの償却資産です。そのため、今年(2020年)に課税された分は対象外となります。
減免割合は、売上高の減少割合によって異なります。
減少率が前年同期比30%以上50%未満の場合は半額免除、50%以上の場合は全額免除です。
この減免の手続きは、2021年1月に各自治体へ申請をすることになります。ただし、この申請書類は認定支援機関の確認が必要です。
また、申請する設備等が全て出揃った段階で確認を得る必要があります。確認後に新たに機械などを導入すると、確認対象が増えてしまうのでやり直しになります。その点はご注意下さい。
また、申請書のフォーマットは5月中に中小企業庁から公表される予定です。その公表と同時に、認定支援機関側の確認手続きも公表されると思います。
認定支援機関側の確認手続きは、5月中に中小企業庁からアナウンスが行われる予定となっています。
サプライチェーン関係の補助金
コロナショック以降、日本の海外に依存するサプライチェーンの問題点が顕在化したことをうけ、これに対する補助金が出ます。
まず、特定国に依存した結果問題となったサプライチェーンを国内で構築する設備投資に対して出る補助金です。
これは、『サプライチェーン対策のための国内投資促進事業』という名称です。先月、これの事務局の公募が締め切られました。5月中に事務局が決定され、5月中ないし6月中には事業者の公募が開始されると思います。
この補助金ですが、対象事業者は中小企業の他、大企業もOKというタイプです。
補助の対象資産は、建物・設備の導入費です。設備のみというのはよく見かけますが、建物のOKというのが大きいですね。
補助率は中小企業が2/3、大企業が1/2が基本です。上限額は1件あたり150億円らしく、結構大型の補助金になります。
次に、特定国に依存した結果問題となったサプライチェーンを複数国に分散して調達する投資に対する補助金です。
これは、『海外サプライチェーン多元化等支援事業』という名称になります。こちらはまだ事務局の公募段階なので、6月か7月に公募開始かもしれません。
この補助金は、日本企業によるASEAN諸国への設備投資に対して補助があります。ただ、対象が実証事業や事業実施可能性調査になっているので、それなりに大きな会社が行う海外投資かなと思います。
補助率は中小企業のグループでの申請は3/4、中小企業2/3、大企業1/2です。
雇用調整助成金
こちはら厚労省系で、社会保険労務士さんの領域になりますが、随時手続きが緩和されています。
今までは、手続きがかなり煩雑だったので申請に苦労されている事業者さんもいましたが、これからは申請しやすくなると思います。
それでも難しい場合は、社会保険労務士さんに頼むべきでしょう。
持続化給付金
すでに色々な所で報道もされていますし、当事務所でもいくつか記事になっているので、説明は省きます。
1回しか申請できないので、給付額が上限に達していない状況で申請すると、余った部分は切り捨てになります。この点はご注意ください。