大型補助金がやってきます
こんにちは、会計士の岡内です。
ここ数日で一気に寒くなりましたね。年末年始、体調を崩さないように皆さん、気をつけましょう。
大型の補助金が来年始まります
さて、つい2日前の15日に第三次補正予算が閣議決定されました。その中で、色々と経済政策がありますが、中小の製造業関係では大きな補助金が2つ追加されました。
それは今年の夏にあった『サプライチェーン対策のための国内投資促進事業費補助金』と、『中小企業等事業再構築促進事業』です。
前者は前回と同じようなものになると思いますが、後者は新しい政策になります。
サプライチェーン対策のための国内投資促進事業費補助金
今年の夏、かなり熱い補助金として様々な所で動きのあった補助金です。それが第三次補正予算で帰ってきました。予算枠も似たようなものですし、補助対象も建物と設備なので同じです。前回は予算枠に対して応募件数が圧倒的に多く、補助金さえ出せば国内回帰をしたいと考える企業が多かったというのが分かったので予算化したのかもしれません。ただ今回は、補助上限を下げて採択件数を出すのではないかと個人的には考えています。
この補助金は用意する資料がかなり多いので、相当程度の覚悟が必要な部類です。しかも採択率も低く、8.7%という一桁の数字です。その上、ライバルには上場企業も含まれているので採択されるのは中々大変でしょう。これは、第三次補正予算でも同様かと思います。ただ、宝くじよりは当たる確率は高いでしょう。当たったらとにかくデカくて一発逆転、そういう補助金です。それを理解した上で応募するというのは、検討に値すると思います。
中小企業等事業再構築促進事業
こちらは、今回新しく出てきたもので、業態転換や新規分野への進出に対して補助金を出すものです。売上高が減少している企業に対して、新陳代謝を促すような政策になっています。特にこの補助金は、自動車産業での利用が相当程度見込まれると思います。なぜなら、ガソリン車が無くなるからです。政府としては、『自動車産業の下請けさん、お金は出すから新規分分野に進出するか業態転換してね』、というメッセージが強く込められた政策だと私は思っています。もちろん、自動車産業だけでなく、これから先細りが予想される産業も当然対象です。
そういう産業に属している中小企業を、これから伸びる産業への進出を促し、日本経済を成長させるというのがこの補助金の政策目標です。具体的な成果は付加価値額となっていますが、目的は我が国の健全な発展ですからね。
こちらの補助金はサプライチェーンの方とは異なり、補助額や補助率の記載があります。応募の累計で金額や補助率は異なりますが、最大1億円です。メインは100万円~6,000万円の中小企業(通常枠)になると思います。
予算枠が1兆円を超えている規模ですので、かなりの採択件数を出してくると思います。それだけ、業態転換や新規分野への進出を早急に進めたいという政府の思いがあるのだと私は思います。逆に言えば、それだけ経済の動きが速く、このままだと中小企業が大量倒産するという危機感が政府にあるのではないでしょうか。
個人的な感覚ですが、この補助金を使って事業を展開するかしないかで、その企業の未来が決まると思っています。今後5年程度は、凄く辛い戦いが始まり、10年で業界の趨勢が決まっていくのではないかと考えています。
この補助金は、経産省の資料にも書かれている通り、中小企業が認定支援機関や金融機関と一緒になって事業計画に取り組むことが前提になっています。そしてこれは、ものづくり補助金とは異なり用意する資料が『サプライチェーン対策のための国内投資促進事業費』程ではないにしろ、かなり増えるはずです。事前準備に相当の時間がかかるものと予想されます。そのため、この補助金を検討される場合は、早い段階で専門家に相談することをオススメします。
当事務所は認定支援機関です
当事務所は認定支援機関として、ものづくり補助金や小規模事業者持続化補助金などの支援を行ってきました。そのため、今回のような補助金の支援に関するスキルやノウハウの蓄積があります。もし申請をご検討されるのであれば、是非一度ご相談ください。初回相談は無料です。