ものづくり補助金はコンサルが関与しないと採択されにくい
こんにちは。会計士の岡内です。
お盆に突入しましたが、今年はコロナの影響で帰省やレジャーは自粛し、自宅で過ごされている方も多いのではないでしょうか。
さて、今回はものづくり補助金に関する統計情報が更新されているので、それについて書きたいと思います。
事業者さんが自分で申請すると採択率は約1/2
公表されている統計情報に、支援者の関与の有無に関するものがあります。要するに、コンサルタントが関与しているかどうかということですね。
結論から述べれば、コンサルを使わずに自分たちで事業計画書を作成した場合、採択率は52.2%です。大体半分ですね。『思ったより高いな』と感じられた方はご注意ください。ここには、コンサルが関与しているけど支援無しという回答が入り込んでいる可能性があります。
これに対し、コンサル関与は、関与無しに比べると採択率は高いです。関与の有無と報酬別に統計データがあるので載せておきましょう。
『支援あり/報酬なし』は金融機関のことだと思います。ただし、ここには実際はコンサルタントが事業計画書を作成して支援者名に金融機関の名前と報酬を記載しているものが一部入り込んでいると考えられます。
コンサルタントの報酬有りに関しては、採択率の高さと報酬の高さが比例している感じです。ただし、一番右側の『報酬それ以上』は採択率が支援有りで最も低いです。ついでに、報酬の相場は10%というのがこのデータには記載があります。中央値と最頻値が10%だからですね。
この表から考えると、平均的な所に依頼すれば、自社でものづくり補助金を申請するより採択率が18%上がる(70.2%-52.2%)ということになります。
コンサルを使って当たる確率を5約割から約7割に上げるという点をどう考えるか。もし、ものづくり補助金への応募を考えているのであれば、ここは十分に検討された方が良いと思います。
加点が無ければ高確率で不採択
これは前々からずっと言われていたことですが、公表された統計データから裏付けられています。
加点は取れるものを全て取らないと採択が難しいです。これはしっかりと認識してください。
このグラフを見ての通り、加点がどれほど重要かご理解いただけると思います。直近では最低でも2個(採択率51.5%)の加点が無いと採択は難しかったことになります。余裕を持たせるなら3個(採択率70.2%)の加点が必要でした。逆に災害加点も含めて総ナメの勢いなら9割超えの採択率です。
注目して欲しいところは、加点が2個と3個の間に採択率で18.7%の大差が生じているということです。ここが天国と地獄を分ける分水嶺だった可能性が高いですね。面倒くさがらず、加点はちゃんと取りましょう。
事業計画書の作成時間は平均で70時間弱
ものづくり補助金の事業計画書の作成時間についても統計データがあります。
全体の平均は70時間弱となっています。
1日の就業時間を仮に9:00~17:00とした場合、1日7時間になりますが、平均10営業日くらい、ものづくり補助金に時間を費やしていることになります。自社でものづくり補助金の事業計画書を作成される場合、この日数は考慮した方が良いかと思います。逆に、10営業日で自分が働けば稼げる金額とコンサルタントの報酬を天秤に掛ける必要があります。
次回の締め切りは11月
既に第四次の締め切り分がスタートしています。締め切りは11月26日です。
当事務所では引き続き、ものづくり補助金の申請支援を行っています。
もし、ものづくり補助金をご検討の方は、是非一度ご相談ください。