軽減税率が始まりました
こんにちは。会計士の岡内です。
急に涼しくなり、一気に秋らしくなりましたね。
増税から1週間
さて、10月から消費税が増税となり、それに伴って軽減税率も始まりました。
飲食料品の8%ですね。
現場では混乱も見られますが、数年すればある程度まで落ち着くでしょう。それまでは、いろいろとトラブルもあるかと思います。
記帳する側からすると、手間が増えたのが面倒です。記帳であれば8%と10%を分けて記帳しないといけません。通常、補助元帳レベルで分けて管理していると思いますので、そうなるはずです。
また、一部の事業では資金繰りの悪化が見られるでしょう。これに関しては、今まで売上も仕入れも8%だったのに、売上8%で仕入れ10%という事業であれば資金繰りが悪化します。単純に仕入れに掛かる消費税の増額分だけ手元現金が必要になりますね。
このような意味で、軽減税率の導入は現場への負担が大きいとずっと言われていました。結局、この負担増が価格に跳ね返るのは時間の問題なんでしょうね。
日本の景気はどうなる?
増税により、消費が冷え込むと色んなメディアで言われています。そうさせないため、政府はキャッシュレス決済に紐付けてポイント還元を実施しています。このポイント還元により、増税後に買った方が安くなるという現象が起こっています。これで増税後の消費の冷え込みをなんとかしようとしています。しかし、このポイント還元は9ヶ月間だけなので、それが終わった後はどうなるのでしょうか?
ところで、現金よりクレジットカード払いの消費者の方が消費額が多いとよく言われます。手元に現金が無くても買えてしまうので、ついつい買ってしまうんですね。買ったときに現金が減ってしまう感覚が薄いからだとも言われています。
政府のキャッシュレス決済の狙いの一つに、これがあるのかなと考えちゃいます。外国人観光客の増加で、クレジットカードが使える店舗を増やしたいというのもありますが、日本の景気を良くするには国内消費を増やさないといけません。キャッシュレス決済でここをなんとかしたいんじゃないでしょうか。しかし、賃上げも同時に実施されなければなりません。消費を増やしたいと言った所で、無い袖は振れないのです。
政府の経済政策は、今後どうなるのか、私、気になります。