経営革新計画が変わります
こんにちは、会計士の岡内です。
今年もついに12月となりました。新型コロナウイルスの第三波が到来し、色々と大変なこともあると思いますが、残り1ヶ月頑張りましょう。
経営革新計画の手引きが更新される
さて、兵庫県の経営革新計画の手引きが来年の1月1日の申請分以降、改訂されます。というか、申請内容それ自体も変更があります。本当は既に変わっているのですが、経過措置で年内は古いもので申請することになっているようです。
具体的には、『⑤技術に関する研究開発及びその成果の利用その他の新たな事業活動』が追加され、数値目標にも変更が入っています。
技術に関する研究開発及びその成果の利用その他の新たな事業活動
従来の経営革新計画では、新商品の開発・生産や生産方式や販売方式の導入などが対象となっており、そもそもある程度、事業化の目処が立っている計画に対しての承認を行うことが想定されていました。
今回の改訂で、その前段階である研究開発が、計画の中に加わったことになります。そのため、本当に新しい取組みを一から始める場合の計画申請がこれで対応可能になりました。
計画年数も最長8年になる
『⑤技術に関する研究開発及びその成果の利用その他の新たな事業活動』が追加された結果、計画年数も最長で8年となりました。要するに、研究開発期間が終わった後の事業化の期間を足して最長8年に出来るというものです。
数値目標から経常利益が無くなって給与支給総額になる
今までは経常利益の伸び率が数値目標に入っていましたが、これが無くなり給与支給総額の伸び率に変わります。
ものづくり補助金と同じで、付加価値平均3%、給与支給総額平均1.5%です。
そもそも経営革新計画にメリットはどこ?
経営革新計画の承認を受けるメリットと言えば、ものづくり補助金の加点が一番大きいと思います。各自治体独自の補助金や助成金で加点項目になっていることもあるようですが、その労力と見合うかは分かりません。
少し昔であれば、低利融資といった面でのメリットもあったと思います。しかし今のご時世、民間の金融機関に相談すれば相応の金利で借りられるはずです。承認を受ける目的が対外的な発信であるなら構わないのですが、それ以外で労力を出してまでやる必要性については、十分な検討が必要かと思います。
ただ今後、様々な政策で補助金や助成金が出てくると思いますが、そこで加点項目になっている可能性は十分にあります。それを見越して承認を目指すのであれば、検討する価値はあるでしょう。