小規模企業共済とは?
小規模企業共済とは、独立行政法人中小企業基盤整備機構が運営する共済制度の一つです。一般的に経営者の退職金制度と呼ばれます。
小さな事業を営む経営者にとって、事業の廃止や会社の解散で収入が無くなると、その後の生活がままなりません。そこで、その様な経営者の生活を守るためにこの制度があります。
メリットはなんと言っても節税効果です。以下にモデルを示します。
課税所得金額:400万円
掛金:月額3万円
納付期間15年
税率:30.42%(所得税、復興特別所得税、住民税)
3万円×12ヶ月×30.42%=109,500円(百円未満切捨)
以上の通り、所得や税率が一定であれば、毎年11万円弱の節税効果が見込めます。その後、共済金B(退職金)として受取る場合、現状では退職所得控除の方が大きくなるので無税です。
また、これ以外のメリットに、小規模企業共済は差押禁止財産に該当するという点も見逃せません。通常、経営者は何かしらの借金を抱えています。そのため、事業が何らかの理由で芳しくなくなると、一気に資金繰りに窮することもあります。この時、破産という選択肢を取ると、個人事業主や社長の財産は借金の返済に充てられてしまいます。個人事業主の方は自身が債務者であり、会社役員の場合は連帯保証人になっていることが通常だからです。この時、小規模共済は差押禁止財産ですので、借金の返済に充てることは出来ません。ある程度の金額が積立てられていれば、迅速な生活再建や再チャレンジも可能になります。
上記これらのメリットを考えると、小規模企業共済の加入は検討に値するのではないでしょうか?
加入資格者は、個人事業主や会社役員等の方に限られます。この制度の趣旨は、本業で事業を経営している方の退職金制度です。副業で個人事業を行っている場合は審査で却下されますので、その点はご留意下さい。